09.25
Mon
2017-18s 2017. 09.25.Mon.10:29
簡単にですが自分の記録として。

右膝痛で1週間ほど練習できず、一時は棄権も検討したということですが、これは深刻な状態だったというよりは、今、無理はしない方がいいし、どうしようか、というくらいの話だったのではないかと勝手に思っておくことにします。人間ですし、ましてやアスリートですから、いつ何時も健康不安ゼロというわけにはいかないでしょうし、違和感を感じた時点ですぐに周囲に相談し、安全策も含めて検討できるのは、むしろ安心材料かと。

そういう状態で難度を落としたはずのショート「バラード第一番」は素晴らしすぎてため息。6分練習の段階から本番まで、自分の感情を爆発させるのではなく、抑えるべきところは抑え、それが全体のメリハリ、緩急につながり、硬質な世界の底辺に漂う悲壮感と意志の強さの中に優しさが垣間見えるようなツィマーマンのピアノの音にぴったりで、表現も格段にアップしたと感じました。特にスピンのときの指先まで神経が行きわたった繊細な動きと、後半の曲の高まりに合わせて入っていくコンビネーションジャンプからのステップがとても好き。セカンドのタノで見かけ上ファーストジャンプと高低差がついて、表現としても効果的だし、その後の緩急の効いたステップもとてもよかった。ステップシークエンス自体もだいぶ変更されていたようですね(詳しく解析する時間がなくごめんなさい)。やや動作に力が入りすぎているように見えた部分もありましたが、これは試合毎にもっとこなれていくでしょう。ワールドレコード更新しておいてまだ伸びしろあるってどんだけ。

一方のフリー「SEIMEI」。恒例のカナダの洗礼でしょうか(汗)。
あちこちで報じられているように、普段4回転を基本として練習してきたものを、前半の難度は落として3回転中心にして、後半だけ4回転に集中というのがかえって迷いや混乱を招いてしまったようですね。以前、4回転と3回転では身体の締め方などまったく違うと言ってましたし、精神面でも気持ちの持っていき方が違うのでしょう。

それにしても、やはりというかなんというか、4Lz導入やりたいようで。
羽生、SP世界新からまさかのフリー5位「しょうがねえ」

「ルッツもできなくはない」と自ら切り出した。ブライアン・オーサーコーチは今季中の4回転ルッツの導入を示唆している。「強い自分を追いかけながら、さらに難しい構成で追い抜いてやろうって思っている」。


これも体調万全でなければできないことですよね。今回はどう考えても無理するのは得策ではなかったわけで、体調や時期によっては抑え気味で行かざる得ない状況のときに精神面にどういう影響が出るのかという自分への気づきと言う点で経験値を上げられた。結果的には今それができてよかったような気がします。

実は、ショートが終わった時点で、構成の組み方について精神面の整理をどうつけるかが気になっていたのですが、それに関することが記事にもなっていました。
集中力の弱さ、いい時悪い時の差激しい/羽生に聞く

-挑戦するほうが楽しいか
まあ、競技者なんでね。昨日のSPやって、お客さんは限りなく(ループより難易度の低い)サルコーでいいじゃん、って思うわけです。(ループではなく)サルコーでこの(高い)点数を安定して出せるようになったら、フリーにもっと力を入れられるし、そういう気持ちが僕の中で芽生えてしまったことも悔しい。


サルコウでいいじゃんって、まぁ普通に誰でも思うでしょうし、本人もそういう「常識」を意識しないはずもない。さすがの羽生さんと言えども、今回記録更新したことで、構成難度についても常に挑戦者でありたい自分との葛藤はあらためて頭をもたげるだろうし、そこにどう折り合いをつけていくか、どう結論を出していくかはひとつ課題として残ったかもしれないなと。

でも、フリーが真逆の結果だったことで、整理できたかもしれませんね。

「挑戦しないと僕らしい演技は絶対にできないと分かった。できることを出し切っていない。もっとやりたい」。
「集中力の弱さ、いい時悪い時の差が激しいのは、僕のスケート人生の中で永遠の課題。だからこそ、もっともっとガラスのピースを1つ1つ積み上げて、きれいなピラミッドにするんじゃなくて、粗くてもいいから頂点まで絶対にたどりつくという地力も必要。もろいからこそ、積み上がったときにすごくきれいなものになるというのも僕の特長。トレーニングしていきたい。」



オリンピックシーズンともなれば、情報戦も重要になってきます。これからますます公表できること、できないことの選別が厳しくなっていくでしょう。ファンとしてはもちろん体調への心配はなくなりませんが、過剰に心配しすぎて、報道に振り回されることのないよう、ただ万全な状態で今後のGPシリーズから後半戦に臨めることを静かに祈っていたいと思います。

どうか羽生さんのやりたいことが思いきりできますように。





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08.13
Sun
2017-18s 2017. 08.13.Sun.10:24
久しぶりに主観記事です。

これ、平昌五輪後に書くべきだったかもしれないけど。

今季のプログラム。
ショート「バラード第1番」に続いて、フリーが「SEIMEI」だとわかって、
細切れに流れてくる彼の言葉をつなぎ合わせて思ったこと。思い出したこと。


4年前。
ある青年が、重い荷物を背負って、道を模索しながら必死に生きていることを知った。
背負う必要のない、いろんなしがらみとか、環境要因とか、周囲の喧噪とか。
荷物にはそんなものまで入っていた。
余計なものはとっぱらって、思う存分、羽を広げて生きて欲しいと思った。

遠くから見ているだけの自分にもできること、何かないのかな。
そうか。まずは、彼が立っている道をまっすぐ追ってみよう。
彼が見ている景色を、少しでも理解できるように勉強してみよう。
それを他の人とも共有してみよう。

そこから4年。
到底理解しきれるわけがないことはわかっていたけれど、
知識が少し増えるたびに欲が出て、あちこち寄り道もするようになりました。
その結果、迷ったことも失ったものもある。
そして、今季のプログラム発表を聞いたとき、いまさらながら、ふと思い出したのです。

私は、彼に、自分の思うままに生きて欲しかった。それだけでよかったのだと。

思うままの結果になる、とは違います。
それじゃそれこそ陰陽師とか人間を超越した何か、になってしまう(笑)。

最近の羽生さん、自分のやりたいことをできているようで、なによりです。

もちろん、有名になりすぎて、好きに外出できないとか、
日常生活的には思うままにできてないよ!って部分もたくさんあるでしょうけど、
そういうことじゃなくて、
「本道」を自分らしく進んでいられるかどうかということ。
雑踏に惑わされず。

羽生結弦が語った五輪への戦略。「自分でいられるプログラム」を選ぶ
「ソチの時はいっぱいいっぱいだったけど、今は自分の道みたいなものが、すごくはっきりしてきた」

今、本当はやりたくてしょうがないけど、我慢していることがあるとすれば、

4Aや4Lzを試合プロに入れる

とか、そのくらいでしょうか。それは平昌の後で?

そのステージも、
そうじゃなくてまったく別の場所だったとしても、
さらにその先にもずっと続く長い人生の道のりを楽しみにしています。

あれもこれも、ちっぽけないちファンの勝手な思いでしかないのだけれど。







【後日追加情報】
羽生結弦選手のトロント公開練習2017 リポ! 「SP で使う曲は本当は・・・」





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05.29
Mon
2017-18s 2017. 05.29.Mon.01:24
FaOI幕張は昨年現地で、それ以外はずっとお茶の間な私。今年も行きたかったよ・・・。(くすん)

羽生くん。なんていうか、スターっぷりが格段に上がりましたね。
2年前のショーでは観客煽りにもまだ少し照れが混ざってた気もしましたが、Crazyプリンスで天井ひとつふたつ突き抜けたんでしょうか。コネクト、ご本人もしっかり楽しんでる感じで、勝手に近所のおばちゃんモードで遠くから応援している いちファンとしては、安心度アップ。よきかなよきかな。
Choo Choo TRAIN激しい。羽生くんって関節の可動域ほんと広いよね。しかし、彼の投げキッスはレーザー光線かなにか攻撃的なものを発してるようですわw(´∀`*)

で。

バラ1、ふたたび。いえ、みたび。

正直、驚きました。ものすごく。

初日にリアルタイムでツイッター情報を追っていたので、朝日の(後)さんのこのツイートで知ったんですが、最初は何かの間違いじゃないかと思いました。でも、その後、城田さんのコメントつきの記事が出て、そこでやっと、「あ、ほんとなんだ」と。

ソチ五輪の後、私は羽生選手にピアノ曲をぜひやって欲しいと思っていました。そして、激動の2014-15シーズン、バラ1第一期にこのプログラムの曲を聴いたとき、彼が演じるのにすばらしく合った編曲だと、ジェフと編曲者の方に心から尊敬と感謝の念を抱いた大好きな曲です。その後、様々な困難はあったし、そのシーズン中にノーミスはできなかったかもしれないけれど、期待を超えたすばらしいプログラムになりました。だから、このときは、平昌五輪シーズンにも使ってくれたらと思いつつ、翌シーズンに持ち越した時点で、それはなくなったと思っていたんですね。

2年目でさらに進化したバラ1も、いまだに何度も見返しているし、ツイッターのヘッダーをこっそりバラ1仕様にしていたほどなので、五輪でこのプログラムを観られるのは嬉しい反面、3シーズン目ともなると、ある意味、手堅いどころか難しい選択をしたなぁと感じています。戦略的にはおそらくフリーとの兼ね合いなんでしょう。

男子シングルは、試合を有利に運ぶにはショートで高難度&ノーミスが求められる状況ですから、演じやすいジャンルで良いイメージと自信を持って、完全に身体に染み渡った旋律に身を任せて表現できるというのは利点だろうと思います。
一方で、エレメンツ配置やジャンプの種類等の構成は一新するにしろ、音に慣れすぎたことによる「飽き」が生じてこないとも限らない。これはジャッジや観客が、というより、演者の意識の方が影響は大きいかもしれません。人間、あることに「慣れ」た時期に、何らかの環境変化を受けた瞬間、思考の空白に気づいて予期しない混乱を生むことはわりとよくあるからです。それも超越して自然に身体が動く域に達してしまえば良い話ではあるのですが。舞台などで何年も同じ演目を演じて円熟味を増していくということもあるので。

とはいえ、毎回、一期一会に「演じる」だけでは済まないのが順位がつく競技スポーツの世界。どこにピークを置くか、焦点を絞るかということが重要になってくる中で、歴代最高得点を得たプログラムという記録と記憶は必ずつきまとう。過去の自分からのプレッシャーを完全に捨て去るのは無理でしょう。その点で意識をどうコントロールしていくかは難しそうです。

でも、おそらくこんなことも、そして周囲からの賛否両論も想定内でしょう。「パリ散」継続のときも同じようなことを言われていたんでしょうね。それでも蓋を開けてみたら、良い結果を残したわけだし、今回も自らに課した「自分越え」。この選択も深慮の上でのことだと思うので、今後、明らかになるであろうフリーに何が来るのかも含めて、楽しみに待ちたいと思います。

放送は二日目の演技だったようですが、最終日には4Loも決まってノーミスだったとか。
見たところ、エレメンツ全体の配置としては第一期に近いでしょうか。前半のスピンは入るタイミングも種類も違うし、カウンター3Aで拾う音も少し変えていたりと、細かいところはだいぶ違うけれど。狭いリンクに合わせた可能性もあり?。
3Lz-3Tだったところの最後のジャンプコンビネーション、音楽の昂りとともに入っていくあのタイミングは、ドキドキするけどすごく好きだったので、上海ワールドで決まったとき歓喜したものです。ここがクワドで決まるとかなり盛り上がりますね。4Sコンボの可能性もあり?いやあの位置でそれはキツイか。いずれにせよ、最後にコンボはやっぱり心臓に悪いですね(^ ^;)。
ステップは音に合わせることとレベル獲りの両立が大変そうでしたが、ルール改訂も考慮して変更してきそう。つなぎや細かい振り付けも狭いショー向けリンクと競技用とでは違ってくるでしょうから、演技の全体像や空気感はまだこれから。早く広いリンクで観たいですね。

あ、そうそう。衣装。このままってことはないですよね?
第一期の方が好きでしたけど、この際、ガラっと変えてくれてもいいなー。
ってかできれば早めに変えて欲しいなー。
パっと見、どのシーズンかわからなくなるからー(←早く見たいだけ ^ ^;)


~ ショー後のインタビューより抜粋 ~

「まずみなさんの前でこうやって滑れて、たくさんいい経験をさせていただいてるなというふうに思うのと、やはりこのプログラム自体、振付はぜんぜん違いますけれども、すごく感情を込めて、そして自分が呼吸するかのように曲を感じることができるので、非常に表現しながら滑れているかなと思います。」

- (バラ1について)思い出深い、特別なプログラムだと思うが
「もちろん特別感はありますけれど、それよりもまず今挑戦していること、構成をとりあえず上げてみて、自分の中ではショートプログラムの後半に、しかも最後の最後に4T-3Tのコンビネーションを入れるというのは今シーズンあらたな攻めだと思いますし、かなり自分の中でも気合いを入れてやっているので、そういった意味ではほんとにまったく違った感覚で新たに攻める気持ちでできていると思います。」

- 自分越えという新しい戦い。楽しみは?
「もちろん楽しみです。ただ、やはりこのプログラムにするからにはもっともっとしっかり仕上げていきたいなというふうに思っていますし、またみなさんの前でいい演技ができるように、しっかりこれからも頑張っていきます。」




昨年の今ごろ、動くこともままならなかったあの2か月はやはりとても辛かったようですね。
あのときの心配を考えたら、今年は幸せです。
元気がなにより。







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