01.22
Thu
勉強ノート&メモ 2015. 01.22.Thu.17:09
※この記事は2014-15ルールに基づく記事ですので、ご注意ください。

前記事コメント欄でご指摘がありました「用語用法」については、解説サイト等でも汎用的用法としては必ずしも統一されていないようです。混乱しないように、極力、ISUや日本スケート連盟のサイトに則った表現を使いたいと思います。


【教科書・教材】
 テキスト1:「フィギュアスケート 美のテクニック
 テキスト2:「【フィギュアスケート】採点ルールと技術解説まとめ Wiki




前記事では、「採点表をみる」つまり「ISUが公表しているプロトコルに辿りつく」ところまで書きました。
これ以降の記事では、その中の「ジャッジスコア」を少しずつ「読む」ことができるようになりたいと思います。

グランプリファイナル2014 羽生選手のショートプログラムから

gpf1415_Men_SP_Scores-4.jpg
http://www.isuresults.com/results/gpf1415/gpf1415_Men_SP_Scores.pdf


スコアには各項目が英語で書かれていますが、主要用語については略称を使うことが多いので、それも一緒にここで暗号解読してしまいましょう。

① 【TSS】 Total Segment Score ・・・・・ 総得点
② 【TES】 Total Element Score ・・・・・ 技術要素点
②a 【BV】 Base Value ・・・・・ 基礎点
②b 【GOE】 Grade of Execution ・・・・・ 出来栄え点
③ 【PCS】 Total Program Component Score ・・・・・ 演技構成点
③a 【SS】 Skating Skills ・・・・・ スケーティングスキル 
③b 【TR】 Transitions/Linking Footwork ・・・・・ 要素のつなぎ 
③c 【PE】 Performance / Execution ・・・・・ 演技力・実行・遂行力 
③d 【CH】 Choreography / Composition ・・・・・ 振付・構成 
③e 【IN】 Interpretation ・・・・・ 曲の解釈
④ 【TD】 Total Deductions ・・・・・ 減点

<その他>
Executed Elements ・・・・・ (実行した)要素
The Judges Panel ・・・・・ 審判団の評価
Scores of Panel ・・・・・ 基礎点【BV】 + 出来栄え点【GOE】
Factor ・・・・・ ファクター(係数)


スコア見はじめたばかりの超初心者です!という方は、上記の詳しい意味はともかく、スコアのどこに何が書かれているのかと略称をだいたい把握してから、以下の説明を聞くと、より効果的ではないかと思います。以前もご紹介した小高あたるさんの解説動画です。

【動画】プロトコルの見かた vol.1 概要

スコアの数値は概略以下で成り立っています。

 ①総得点【TSS】 = ②技術要素点【TES】 + ③演技構成点【PCS】 - ④減点【TD】

さらに詳しく見ると

 ②技術要素点【TES】 = 各エレメンツ基礎点【BV】 + 出来栄え点【GOE】 の合計
 ③演技構成点【PCS】 = 各コンポーネンツ平均値(上下2人カット) × 【Factor】 の合計

ここまでは比較的わかりやすいのですが、中味をよく見るようになってまず突き当たる壁が、TESの中の【GOE】と、PCSの【Factor】がどう設定されているのかということ(青い丸の部分)。PCSのFactorについては、上記動画内で説明がありましたが、概略ここにも記載しておきます。

1. PCSに関すること ~ 「Factor」について

PCSは各ジャッジパネルが判定した5コンポーネンツの数値がベースになっていますが、【Factor】とは、最終的にTESとPCSのバランスをとるために設けられている係数です。男女の違い、シングル・ペア・ダンス、ショート・フリーで、それぞれ実行する要素の数が違うため、その合計点であるTESは、種目によって大きく変わります。一方、PCSの各5項目は10点満点×5項目で判定されるため、そのまま足し算しただけでは50点満点にしかなりません。種目によってTESとPCSの比重が変わってしまうのを避けるため、おおよそ両者が同じくらいの合計点になるように設定されているものです。具体的には、

各項目(SS/TR/PE/CH/IN)においてジャッジが出した得点の平均値(※上下2人はカット) × Factor の合計値 → 最終的なPCS

ということになります。男子ショートはFactorが「1.0」なのでわかりやすいですが、女子ショートは「0.8」、男子フリーは「2.0」というように、各カテゴリや男女で異なります。


2. TESに関すること ~ 「GOE」について

こちらも各ジャッジパネルが個別に判定します。その数値は-3から+3までの7段階。「The Judge Panel」の数値がそれです。このうち上下2人をカットして、残りの平均値が採用されますが、その数値がそのまま最終的なGOEになるわけではありません。それがどのように計算されているのか、どのように判定されているのかについて、以下の動画で解説されています。

◆【動画】プロトコルの見方 vol.2 GOEの計算
◆【動画】プロトコルの見方 vol.3 GOEについて

動画内に出てきた「SOV」(Scale Of Value:価値尺度)が書かれている文書はこちら
国際スケート連盟コミュニケーション第1861号(pdf)
国際スケート連盟コミュニケーション第1884号(pdf)(1861号一部修正)


上記内容ついては、テキストではこちらに解説されています。

 テキスト2 > 採点システム/TES(技術要素点) > TES(Technical Elements Score: 技術要素点)の概略

スコア解読超初心者がいきなり↑を読むとなると結構大変かもしれませんが、上記の動画を見てからであれば、だいぶ読み解けるのではないかと思います。
選手がどのような要素・構成で演技をしたのかを読む、つまり、Executed Elements(要素)の表記については、以降の記事で取り上げます。


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