02.21
Sat
勉強ノート&メモ 2015. 02.21.Sat.10:42
※この記事は2014-15ルールに基づく記事ですので、ご注意ください。

ステップ(StSq)やコレオ(ChSq)については、ジャッジスコア(プロトコル)から得られる情報はレベルとGOE程度しかありません。そこで、今回から少し視点を変えて、「テクニカルハンドブック」と「ISUコミュニケーション」から、ルールを確認しながら、これらがどのように採点されているのかを見ていきたいと思います。
最初はステップについてとりあげるつもりでしたが、結構長くなりそうなので、まずは比較的ボリュームの少ないコレオ編から先にやります。文章ばかりで退屈かもしれませんが、少しずつ読んでいきたいと思いますので、ハンドブックを一度きちんと読んでみたいけど、なかなか・・・と思っていた方、この機会にご一緒にいかがですか?(^ ^)

【教科書・参考資料】
ジャッジング システム テクニカルパネルハンドブック
 シングル・スケーティング 2014/2015版 2014年7月27日 版(日本語訳: 2014年8月16日 第1版)

国際スケート連盟コミュニケーション第1861号
国際スケート連盟コミュニケーション第1884号




1. 基本ルールについて(ChSq)

ハンドブックから引用する形で読んでいきますが、原文は文章がズラズラ~と並んでいて、日本語なんですが読み続けるのはなかなかハードです(^^;)。なので、こちらには少しずつ解体しながら引用します。

(ハンドブックp4~) (※No.)はブログ主によるもの

ルール (コレオグラフィック・シークエンスの項より)

フリー・スケーティング
◆コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ、ターン、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディング、最大2回転までのあらゆるジャンプ、スピンなどあらゆる種類の動作から構成される。(※1)

◆コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある要素はコールされずボックスを占めない。(※2)

◆パターンは制限されないが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。(※3)

◆テクニカル・パネルは、コレオグラフィック・シークェンスが最初のスケーティング動作で始まり(もしそのコレオグラフィック・シークェンスがプログラムの最後の要素でなければ)次の要素の準備により終了したと判断する。(※4)

◆コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ・シークェンスの前後いずれに行ってもよい。(※5)

◆この要素には固定された基礎値があり、ジャッジのGOE のみで評価される。(※6)



(ハンドブックp4~) 上記(※No.)のうち、特に関連が強いと思われるものを併記

明確化

コレオグラフィック・シークェンスのコールの仕方(※4)
コールは(もしシークェンスがカウントされれば)、“コレオ・シークェンス・コンファームド”となり、逆にカウントされない場合、コールは“コレオ・シークェンス・ノーバリュー”となる。
(ブログ主補足)コンファームド = confirmed:確認された / ノーバリュー = no value:無価値

リストにあるジャンプ/リストにある要素(※1&2)
コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある要素は、コールされず要素のボックスを占めない。

2回転より回転数の多いジャンプ(※1&2)
2回転より回転数の多いジャンプはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのジャンプが行われた時点で終了する。

3回転以上のスピン(※1&2)
3回転以上のスピンはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのスピンが行われた時点で終了する。

パターン(※3&4)
いかなるパターンが許されるが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。

ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序(※5)
シニアのシングルのフリー・スケーティングでは、ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序は任意である。




【まとめ】
◆ChSqは、FSのみ。
◆ステップ、ターン、スパイラル、ジャンプ(2回転まで)、スピン(3回転未満)etc・・・あらゆる動作から構成してよい。
◆コレオ中のジャンプ・スピンは、それらの要素としてコールされない。ただし、規定の回転数を超えるとコールされる。
◆StSq、ChSqの順番は任意。
◆ChSqのレベルは「1」で固定。評価はGOEのみ(※6)。

※要は、はっきりコレオだとわかるものであれば何を入れてもいいし、順番もステップの前でも後でもいい。ただし、回るもの(ジャンプ・スピン)は、それ単独の要素としてはカウントしないけど2回転までにしてね。ということでしょうか。



2. GOEについて

◆価値尺度(SOV):ジャッジが判定した出来栄え点(-3~+3)を最終的なGOEに変換するための表
国際スケート連盟コミュニケーション第1884号より部分抜粋)
SOV(St,Ch)-3s
※上の表は、「StSq」も入っていますのでご注意ください。「ChSq」は最下行です。


【プラス面】(コミュニケーション1861号 p11~)

III. シングル/ペア要素の更新された+GOE 採点ガイドライン(プラス面)
+ 1 : 2 項目 / + 2 : 4 項目 / + 3 : 6 項目またはそれ以上
1) 流れがよく,エネルギーが十分で焦点の定まった演技
2) シークェンス中のスピード,またはスピードの加速が十分
3) 十分に明確で正確
4) 全身が関わり十分にコントロールされている
5) 独創的でオリジナリティがある
6) 無駄な力が全くない
7) プログラムのコンセプト/特徴を反映している
8) 要素が音楽構造を高めている



【マイナス面】(コミュニケーション1861号 p13~)

IV. SP,FS でのエラーに対するGOE確定のためのガイドライン
◆最終的な GOE が必ずマイナスとなるエラー
・転倒 (-3)
・重大なエラー(-2 to -3)
◆最終的な GOE の+-は制約されないエラー
・つまずき(-1 to -2)
・音楽に一致していない(-1 to -3)
・動作の質が拙劣( -1 to -2)




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GOEの評価については、とても詳しく分けられているので、ジャッジがどんなところを見ているのか、なんとなく想像できる気はしますが、【マイナス面】の「重大なエラー」だけは幅が広すぎてよくわかりません(汗)。記載内容に含まれないような予期しないことも起こりうるでしょうから、その対策もあるのかもしれませんね。
ChSqは、StSqよりも後、演技後半に入れるプログラムが比較的多いようですが、今季のデニス・テン選手は、あの大盛り上がりのStSqを最後の方にもってきているためか、ChSqは前半になっています。また、先日の四大陸でのジュシュア・ファリス選手のChSqには、ジャッジ9名中4名が「+2」 、5名が「+3」と高評価をつけていました。【プラス面】の 1) 流れがよく,エネルギーが十分で焦点の定まった演技 / 7) プログラムのコンセプト・特徴を反映している / 8) 要素が音楽構造を高めている あたりは評価に入っていそうですがどうでしょうか・・・(ここは、実際のところはわかりませんので、あくまでも主観です)。

※動画CBC版(英語解説)に差し替えました。
☆ジョシュア・ファリス FS「シンドラーのリスト」より FS-Judges Scores (pdf)(ポップアップ)

ユロスポ版 / NBC版

175.72 (91.02 + 84.70 - 0.00)
[ 3A / 4T / 3F+3T / CSSp4 / StSq4 / 3Lo x / 3A+2T+2Lo / 3Lz+2T / CCoSp3p4 / 3Lz x / 3S x / ChSq1 / FCSp4 ]




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